外部労働市場の意味での流動化は、日本型においても実現

2011.12.31

外部労働市場の意味での流動化は、日本型においてもまたアメリカ型に劣らず実現しているのであり、なぜならそれは内部労働市場型の雇用システムに固有のパターンであるからだ。ただ日本型においては、その衰退あるいは解体がアメリカほどではない、いや今もなお堅持されていることの結果として、流動化の度合が低くなる。あるいは外部労働市場における雇用の創出がアメリカほどではないということであり、その結果、外部労働市場の
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バブル後の採用抑制の教訓

2011.12.30

2010年卒の大卒・大学院卒の新卒採用見通しをリクルートワークス研究所で調査したところ、総求人数は72・5万人で、求人倍率は1・62倍となった。これは2009年卒の2・14倍という求人倍率よりは下降したが、過去の求人倍率のちょうど平均にあたる数字であり、十分高い求人倍率であると言ってよいだろう。いくつかの企業に2010年の新卒採用について方針を聞いてみたが、「もう、バブル後のように新卒採用をまった
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貧乏くじを引いたのはバブル世代だった

2011.12.24

一九九〇年前後に入社したバブル世代は、その後の就職氷河期を経験した世代から「温室育ち」と揶揄されることが多い。採用選考で企業からむちゃくちゃなハードルを課されることもなく、さらには本人の希望どおりの業界に就職できた最後の時代だからだ。だが、企業内で彼らかたどった経緯を見れば、実はバブル世代こそ、もっとも貧乏くじを引いた存在だということがよくわかる。最大の原因は、彼らがあまりにも売り手市場だったこと
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二つのタイプの派遣業

2011.12.23

派遣業を二つに分けて考えた方が良い。その第一は、登録者を派遣するという、典型的な人材派遣業である。以降ではこれを「登録型」としよう。第二は、自社の正社員を派遣するというものである。これは「社員型派遣業」と呼ぶことにする。人材派遣の業界で成長し、多数の派遣を行なっているのは、多くの場合、登録型派遣業である。大手は数万人、ないしそれ以上の登録者ファイルを持っている。これに対して社員型の方は、何しろ社員
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自分の市場価値を知れ

2011.12.17

集団はつねに硬直化と内部腐敗の両方の危険性を抱えている。官僚社会であれ、企業社会であれ、またアメリカであれ、ヨーロッパであれ、そしてアジアであれ、文化の違いや規模によって多少の差はあるだろうが、集団的組織である以上は、この二つの宿命から免れることはできない。感度のいい会社は、早めにその弊害に気づき軌道修正ができるが、往々にして規制で守られてきたような産業では、行き着くところまで行かないと方針転換が
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男女共通の労働条件・労働環境の整備が不可欠

2011.12.17

綱引きのなかで、均等法の制定を準備した審議会建議は、男女平等のためには、男女共通の労働条件・労働環境の整備が不可欠であることを確認した。その後の立法は、この確認に基づいて、労働時間短縮と育児・介護の家族的責任を遂行する労働者のための休業や時間外深夜労働の拒否権や労働時間短縮の権利保障へと向かい、その水準は徐々に底上げされてきた。一般的な労働時間規制としては、週四〇時間制が定められて休日労働に伴う割
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「安定」と「保障」は「安心」を与える

2011.12.16

じつは、日本社会のなかで「安定」と「保障」を求める声はまだまだ強い。「第5回勤労生活に関する調査」(平成19年)の結果によると、国民のなかで終身雇用を支持する者の割合は86・1%と高く、しかも近年、増加傾向にある。年功賃金を支持する者の割合も71・9%であり、これも同じく増加傾向にある。他方、フリーターについては、「生活を不安定にする働き方である」というネガテでブな評価をしている者の割合が88%と
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人を育てる機能をどこが担うか

2011.12.09

就職と採用の問題を解決するためには、どうすればいいのだろうか。就職と採用の問題とは、その本質を考えてみると、社会の中において「誰が人を育てる機能を担うのか」という問題であることがわかる。終身雇用に代表される、企業が内部で人を育成することが基本になっていた時代の日本社会では、大まかに言って、次世代の人材を育てる機能は企業(官庁なども含む)が担っていたと言っていいだろう。第二次大戦に負けた時点で、日本
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就業率という指標が重要な理由

2011.12.03

なぜ、就業率という指標が重要なのかを少し説明しておこう。まず、「労働力率」とは、あくまで「働く可能性のある人々の割合」ということにすぎないので、これを議論する意味はそれほど大きくない。次に「失業率」についてであるが、これは「失業者÷労働力人口」で計算されるのだが、しばしば議論となるのは「失業者」の定義である。失業者とは、働く気があって求職活動をしているにもかかわらず、職が見つかっていない人のことを
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需給ギャップはなかなか埋まらない

2011.12.02

需給ギャップを埋めるため、政府は様々な財政政策を実施している。最もわかりやすいところでは、国民一人当たり1万2000円の定額給付金がそうである。国民一人ひとりが1万2000円消費することによって、需要が作り出されるので需給ギャップは埋まる、あるいは豊かな高齢者が金を使うよう相続税を廃止すれば、需給ギャップは埋まるという主張もある。この需給ギャップと雇用政策を関連させて考えると、一人でも多くの人が安
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